ニュルンベルクトイメッセ2009(Spielwarenmesse 2009)
今回の旅の目的はニュルンベルクで開催された国際玩具見本市の視察が目的でした。毎年開催されている世界一のおもちゃショーです。詳しくは→ニュルンベルク国際玩具見本市
今年は記念すべき60周年とのことで、初日にはメルケル首相も来場したとか。規模も大きく、模型のみならず赤ちゃん用品、ボードゲーム、ラジコン、ミニカー、知育玩具等々、TVゲーム以外のおもちゃはなんでもありました。その中で鉄道模型のスペースはだいたい1/10くらい。それでも体育館一つ分くらいの大きさの会場でした。ニュルンベルク駅からUバーンで10分。「messe」で下車です。
人の多さでは鉄道模型のエリアが一番でした。ドイツでの鉄道模型の認知度の高さが伺えます。開催直前にmarklinが破産するというニュースが飛び込んできました。しかし、現地でのニュアンスは少し違うようで、親会社である投資グループの無茶な運営に振り回されたというのが実情のようです。その親会社とは縁を切って新たなスタートを切るつもりとのことで、新製品も発表されていましたし、ブースもどこのメーカーよりも大きかったです。
Bachmann傘下のGRHAM FARISHです。イギリスの車両をNゲージでたくさん模型化してくれてます。新しく発売されたヴァージントレインヴォヤージュがかっこいいです。また、アクセサリのコンテナが当店でもバカ売れで、その新作をと期待していましたが、今年は既発の商品を再生産するのでやっととのことでした。ものすごい売れ行きでしたからね。コンテナは権利関係が難しく、海上コンテナ等、外国から港に荷揚げされているコンテナは日本のメーカーからはほとんど製品化されていません。そのためGRAHM FARISHのコンテナは重宝されるというわけです。
FALLERです。カーシステムの新作が発表されていました。カーシステムとは、レイアウト上をミニカーが走るようにできるシステムです。やはりカーシステムはHOスケールが良いですね。小型車でもカーシステムとしてリリースできます。Nスケールだと動作の確実性が悪いのも難点です。FALLERのジオラマ素材。NOCHでいう「Natur +」シリーズのような製品もリリースです。最近の流行ですね。
NOCHの新機軸「レーザーカット」シリーズです。昨年は「Natur +」シリーズが好評でしたが、今年はこちらも新たに投入。紙を特殊な技術でカットすることによって、樹木や葉の表現を行うという物で、紙+印刷+カットとは思えないデキの良さです。ジオラマ用品の分野でも日々技術が進歩しております。ヨーロッパの農場では必ず見られるジョンディアーのトラクターがモデル化です。各スケールあるのがうれしいですね。
NOCHのブースは人で一杯!!トンネルポータルの「中まで手を抜かないバージョンです。ドイツのトンネルは中までこんなにかっこいいのでしょうか。
Preiserのブースでは人形作りの実演が行われていました。粘土を徐々に整形していきます。まずは1番ゲージくらいの大きな人形を作って、それを専門の縮尺を小さくする職人が各スケールに変換していくとのことです。Preiserは今年はNスケールの物があまりなかったのがちょっと残念です。しかし、人形に関してはぶっちぎりのトップメーカーになっていますからね。今後もおもしろい人形の作成に期待が膨らみます。当社の担当者さんは実は若い女性の方でした。これまた意外でした。もろに粘土ですね。こんな風に人形を作成しているなんて。大きな人形をまず作成して、それをダウンサイジングしていくのだそうです。Preiserには「ダウンサイジングの専門家」もいるそうです。
今年のPreiserの目玉!!ドイツで有名なレポーターさんらしいのですが、残念ながら存じ上げないので、ぐっと来ません。趣味系の番組のレポーターさんらしく、ドイツの鉄道模型好きはみんな知っているとのことです。
VOLLMERです。人も製品発表ものんびりした会社です。雪の教会とサウンドシステムが新製品でした。写真はサウンドシステムの展示でした。パトカーや消防車のサイレンが鳴り、ウインカーも点滅。動きのあるジオラマは良いですね。ただ、パトカーも消防車も日本のサイレン音と違うのが残念です・・・VOLLMERの担当者の方は皆さんご年配でした。真っ白な髪がかっこいいおじいさんでした。サウンドシステムの展示です。パトカーとか救急車とかが、けたたましくサイレンを鳴らしております。HOスケールのミニカーはパトランプ点滅、ウインカー点滅など、想像以上に技術が発展していました。
こちらは雪の教会。イチオシでした。雰囲気がありますね。
ヨーロッパではFALLER、NOCH、VOLLMERと共にジオラマ系ではトップ4を占める「BUSCH」です。日本ではいまいち浸透していませんが、おもしろいジオラマ用品をたくさんリリースしています。ドイツの鉄道模型売り場ではもしかしたら取り扱いが一番多いかも。ストラクチャーというよりはもっと細かな樹木や、タウンアクセサリに強いメーカーです。BUSCHの花畑シリーズはポポンデッタでも取扱中。
KATOのヨーロッパ向け初心者セットです。なんとTGV THALYS PBKAが初心者セットに!!なんというかっこよさ。僕もこのセットから鉄道模型を始めたかった。
BRAWAです。一番派手に会場でアピールしていましたが、一番新製品は少なかったような気がします・・・当店でも取り扱いのある街灯シリーズですが、今後もLEDと電球のモデルどちらも生産していくとのことです。
鉄道模型以外の気になった製品
中世お城フィギュア発見。なかなかのディテールです。時代感がつかめませんが、FALLERの歴史的建造物のモデルなんかと一緒に置くとどうなるのでしょう。HOくらいが無理のないスケールかと思いますが。
ドラゴンボールのマンガがドイツ語になって登場です。ドイツでも大人気。ほかにも、「ナルト」なんかもドイツ語訳が出版されていました。普通に駅の本屋さんなんかに置いてあります。
ドイツではボードゲームが妙に熱い!!年間100タイトル以上がリリースされるそうです。お国柄でしょうか。確かに家にこもってゲームするの好きそうですよね。
映画とかで出てくるサッカーのゲームです。これを専門に作っているメーカーさんがありました。