シリア中部 クラック・デ・シュバリエ 2010年10月(Krac des Chevaliers Syria)

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古代の城塞クラック・デ・シュバリエに行ってきました。

ホムスからアクセス。ミクロバスという乗り合いバスに乗りました。ホムスのバスターミナルへはホムスで人に尋ねたらタクシー代まで払ってくれた。どこまでもいい人。シリア人。ホムスのバスターミナルからはミクロバスというハイエースみたいなバスでクラック・デ・シュバリエに向かいます。こちら、人が集まらないと発車しないシステムなので根気が必要。1.5h待たされての出発となりました。

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天空の城ラピュタの参考にもなったと言われるこの要塞。さすがにかなりの見応えがありました。たしかにこれは難攻不落だ。

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ヨハネ騎士団→サラディン→バイパルスと、歴史の教科書にも出てくる人たちが居城として使いました。そのためいろいろな文化が融合された最強の要塞に。十字軍がその偉容に驚き、イギリスには同様の城が作られたとか。

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クラック・デ・シュバリエを堪能して一路ホムスへ。バスの中では必ず話しかけられます。シリア人。人なつっこい。火力発電所を指さして、「あれ、日本の援助で作ったんだよ」だって。鼻高々。大事に使ってね。

 

そのシリア人との会話が印象的で、日記に箇条書きが残っていた。書き写します。

帰りのミクロバス。シリア人と会話。

アラビア語をいくつか教えてもらう。
インシュアッラー(全ては神の御心次第)。
アラビア数字は1,2,3。インドの数字は現在アラビアで使われている数字らしい。
妹の旦那が日本に行ったことがあるらしい。
平和はとにかく良い。広島と長崎に爆弾を落とされたのに立ち直った日本はすばらしい。
日本を写真で見たけど、緑がきれい。そして富士山は美しい。だって。

何度も「平和はすばらしい」と言っていたのが印象的。2010年の話。

シリア人はアメリカ人のことは嫌い。やはりイスラエルの件があるからだと思う。実際にパレスチナからの難民だと言う人は多かった。また、イラクから逃げてきたという人もたくさんいた。フセインの事を悪魔だと言っていたが、アメリカのことも嫌いな様子だった。しかしその同盟国の日本には親近感を持ってくれているようだ。ODAでの援助もあると思うけど、どうやら電化製品と車と広島長崎が親近感を持ってくれているポイントのよう。アメリカと全面的に戦って原爆まで2発も落とされたけど見事に立ち直って、世界有数の経済大国になった日本。そんな親近感とあこがれと連帯感が入り交じる感情。そして、それを超えてあまりあるシリア人の根っからの人なつっこさとホスピタリティ。僕のほうは単純にその優しさに感銘を受けました。君たちは本当にすばらしい。

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今、このあたりは内戦の激戦地に。クラック・デ・シュバリエもめちゃくちゃに破壊されたというニュースを見た。とても悲しい。

Footrail管理人

全国チェーンの鉄道模型店に勤務しています。仕事と趣味を兼ねた旅行を多く敢行しています。せっかくですので自分の仕事にもつながるよう当ホームページを開設しました。旅行記を主にしながら、イギリスの保存鉄道訪問記を「鉄道模型店員の「ぐるっと海外鉄道旅行」」にまとめています。

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