メキシコ

2012年 メキシコ〜グァテマラのシャトル

メキシコとベリーズの国境の街チェトゥマルからグアテマラに抜けるにはベリーズ経由でローカルバスや船を乗り継ぐか、グアテマラの旅行会社が出しているシャトルに乗車するかの2通りの方法があります。
メキシコとベリーズの国境へベリーズの入国ビザを取りに行った際にベリーズ側に並んでいるのが見えた乗り心地の悪そうなバスや悪評高いベリーズシティの治安を考慮して、少し値段は高くなってしまうけれどもシャトルに乗る事を選択しました。
チェトゥマルの立派な長距離バスターミナルには似つかわしくない十数人が乗れる小さなバンに乗り込みます。
バスは順調に進み、全員が出入国の審査を経てベリーズとの国境を越えて昼過ぎにグアテマラに入国して山道を走っている最中エンジンから聞こえる不穏な音と共にバンは完全にストップしてしまいました。
小さな車なのでスペイン語しか話せないドライバーがひとり居るだけで添乗員はおらず、車の中の温度はどんどん上がり、かといって車外は虫だらけの山の中という状況で、代わりの車を待つ事になりました。
約2時間で目的地のフローレスからやってきた代わりの車に屋根の上の荷物を移動させる旅行会社のスタッフの荷物の扱いの雑さに、これまで待たされた事へのイライラが募ったイギリス人旅行者が突然キレてしまい、メキシコから運転して来たドライバーに掴み掛かりそうになるのを、彼の奥さんが必死で止めていたら、別のスタッフが突然車の中から鉈を取り出して周りの草木を切り出す無言の圧力にその場は一旦落ち着いたものの、なんとか全員を乗せて目的地に向けて出発した所に酷いスコール。
屋根のあるガソリンスタンドで荷物を守る為のカバーをしようとしたところでカバーを積んでいなかった事が発覚。
これには先ほどのイギリス人だけでなく多くの乗客が怒りを覚えましたが、目的地はもう間もなくなので仕方なく持参のバックパックカバーなどで各自で対応して再々出発。
フローレスに着いてバスを降りた頃には全員疲労困憊かと思いきや件のイギリス人がバスを走らせていた旅行会社のスタッフにまた掴み掛かっているではありませんか。
楽をする為に選んだはずのシャトルで波瀾万丈の移動の1日を過ごす結果になりました。