ロシア

2009年 ロシア モスクワ

自分探しのために、ロシアで一時的に生活をしていたことがあります。
現地では近所の人たちが私に親切にしてくれた一方で、アルバイト先では度々危険な目に遭いました。
とあるハンバーガーショップの厨房で調理を任されていたのですが、現場のリーダーはアジア系の人間を嫌っているようでした。
仕事中にはわざと体当たりをされたり、作業着を隠されたりと日常的に嫌がらせを受けていたのです。
私はお金のためであると思いながら働いていましたが、心身ともに疲れ果てていました。
リーダーの目に余る行為を店長に密告しようと考えていたとき、私の人生の中でもワースト1と言える事件が起こります。
いつものように私がバンズの在庫を確認していると、真後ろでフライヤーを掃除していたリーダーが足で私の背中を蹴ってきたのです。
我慢していると、私の態度が面白くないと思ったのかリーダーはおもむろにフライヤーの油を金属製の容器ですくって私に見せつけてきました。
高温の油であれば私も驚くとリーダーは思ったようですが、そのようなことは日常茶飯事なので動じません。
しかし、その日はリーダーの機嫌が悪かったのか油を私の顔面にかけられてしまいました。
片目を失明してしまい、その事件を基に帰国することにしました