台湾

1992年 台北

台北で夜、屋台で夕食を食べることになりました。
その日は一緒に行った人と、台北市民が良く行く安くて美味しい屋台に行きました。

そこで美味しそうな麺があったので、それを注文して、その屋台で食べていました。
すると、見知らぬ中高年の男性が私に声をかけてきました。
中国語で何かを言っていたようでしたが、私は最初、何を言っているのかが理解できませんでした。

しかし、雰囲気でどうやらお金をせびってきているような感じでした。
お金など持っていそうにない、若い日本人観光客にお金をせびるとはどういうつもりだろう、とも思いました。
しばらく無視をして、そのまま食事を続けていましたが、いつまでたっても止める様子がなく、私もどうしたらよいかわからず困惑していました。

すると、一緒に食事を取っていた人が私の様子を見かねて、その男性に何か話していました。
どうやら、お金なんかないよ、というようなことだったろうと思います。

そのうちにその男性は諦めた様子で、私のそばからいなくなりました。
私は一緒にいた人にお礼を言いました。

周りの中国人の人たちも、日本人がカモにされている、いったような感じで私たちをさりげなく見ていました。
日本語を話していて、しかもいかにも旅行者という感じで近づいてきたのかもしれません。

日本人はどこの国に行っても狙われやすいのかも、と思い、非常に怖くなってしまいました。